タイピングが苦手なことが原因で、ITやパソコンに苦手意識を持っている人は多いです。
プログラミングに挑戦してみたいけど、タイピングが苦手で、なかなか挑戦に踏み切れずにいる人もいます。エンジニアに興味があるけど、エンジニアはみんなタイピングが早そうなイメージを持っていて、自分がついていけるか不安に感じている人もいるでしょう。
今回は、このような悩みを持つ方に向けて、プログラマーやエンジニアに、どれくらいのタイピングスキルが求められるかについて、解説します。
また、タイピングスキルの悩みについて、タイピングが速くなることのメリットや、タイピングが苦手な場合の対策、タイピングを身につけたい人におすすめの練習方法、おすすめのタイピングゲームも一緒に解説します。
タイピングが苦手でもエンジニアをやっていけるか
はじめに、結論をお伝えしておきます。
当然と言えば当然なんですが、エンジニアはタイピングのスピードが早い方が良いです。
ブラインドタッチ(タッチタイピング)も、できる方が良いです。
ただし、必須ではありません。
実際、エンジニアや事務職などのIT関連の仕事をしている人でも、タイピングが苦手だったり、ブラインドタッチ(タッチタイピング)ができない人も珍しくありません。
プログラミングは、コードをキーボードで打ち込む時間より、どういうコードを打つかを論理的に考える時間の方がずっと長いです。
そのため、タイピングスキルを身につけるよりも、ロジカルシンキング等で物事を論理的に素早く正確に考えられるスキルを身につける方が、仕事にかかる時間を短くする効果は高いと言えます。
タイピングスキルは必須ではないのですが、遅すぎるのは良くありません。
プログラミングでコードを書く際に、頭を整理するためにマインドマップなどを使って思考を打ち込むことがあります。そのとき、結局はキーボードでタイピングをします。文字を打ち込むのに時間がかかりすぎると、考えるための時間が取りにくくなってしまいます。
また、エンジニアは単純にプログラミングだけをしているわけではなく、業務中にメールやチャットツールでのコミュニケーションを頻繁に行います。このときキーボードで文字を打ち込む必要があります。
そのため、タイピングに苦手意識がある場合は、適度に練習して身につけることがおすすめです。自分のタイピングにストレスを感じないレベルまで、身につけておくのが良いです。
このあとで紹介するタイピングゲーム「寿司打」で、高級コースがクリアできるレベルになれると、自分のタイピングにストレスを感じにくくなるでしょう。
また、タイピングスキルを身につけるなら、早めに練習を始めて、早めに身につけてしまうことをおすすめします。
なぜなら、タイピングスキルは、一度身につけてしまえば、そのあと腕が大きく落ちてしまうようなことはほとんどないからです。
タイピングの練習は、プログラミングのように頭を使う必要はほとんどなく、単純に体に覚えさせる作業になるので、それほど苦にならないでしょう。
このあとも解説しますが、1日10分〜30分程度をコツコツ続けるのが良いです。
タイピングスキルを身につける3つのメリット
タイピングスキルを身につけるメリットについて、3つお伝えします。
- プログラミング以外の仕事も早くなる
- 他人をイライラさせなくなる
- 副業でライティングにも活かせる
1つずつみていきましょう。
プログラミング以外の仕事も早くなる
先ほどもお伝えしましたが、エンジニアはプログラミング以外にも仕事でタイピングをする機会が多いです。
例えばメールや、slack、chatworkなどのチャットツールを利用した、文章でのコミュニケーションは頻繁に行われています。
会社に出勤して仕事するときでも行いますし、リモートワークをする場合は、そういった作業はさらに頻度が高くなります。
それ以外にも、WordやExcelを使った資料作成のタスクが必要になることもあります。
このように、プログラミング以外にもタイピングをする作業が多くあります。タイピングスキルを高めておくと、プログラミングのスピードが上がるだけでなく、これらのタスクを速く消化できるようになります。
他人をイライラさせなくなる
自分一人で完結する仕事の場合は、タイピングスキルは自分の仕事だけに影響します。
しかし、エンジニアの仕事の中には、「他人に画面を見せながら、自分がキーボードでリアルタイムに文字を打ち込む」というシチュエーションもあり得ます。
例えば、以下のようなシチュエーションが挙げられます。
- 2人で同時に行うペアプログラミング
- 会議中にモニターを大画面に映しながらの意見の取りまとめや議事録作成をPCで行う場合
- ダブルチェックをしながら、ターミナル等にコマンドを打ち込む場合
その際、タイピングが遅かったり、ミスタイプが多く何度もバックスペースで修正したりしていると、相手の時間を無駄に奪ってしまうことになります。
そのせいで、相手をイライラさせてしまうこともあります。
相手のイライラが自分に伝わってきて焦ってしまい、余計にミスが多くなってしまうという悪循環におちいってしまうこともあるでしょう。
タイピングスキルを身につけておけば、このような事態を招く危険性を低くすることができます。
自分だけでなく、相手の時間を奪ってしまうことがなくなるので、仲間の信頼も得られるでしょう。
副業でライティングにも活かせる
エンジニアの副業で、例えば技術に関する記事のライティングをする場合にも、タイピングスキルが活かせます。
ライターはタイピングスキルが必須の仕事のため、タイピングスキルの高いエンジニアにとって、とても相性が良い副業と言えます。
技術記事をライティングすることで、自分の頭も整理されて勉強にもなります。勉強にもなってお金も稼げるので、一石二鳥になるでしょう。
タイピングが苦手な場合に有効な対策について解説
タイピングが苦手な場合に有効な対策について、3つ紹介します。
- 速さより正確さを重視する
- 別の仕事効率を上げることで取り返す
- タイピング練習に時間をかけすぎない
1つずつ見ていきましょう。
速さより正確さを重視する
タイピングに自信がない場合は、まずは「速さ」よりも「正確さ」重視で打つことを意識しましょう。
なぜなら、タイピングのスピードだけは速いくても、正確さに欠けていて何度もタイプミスをして打ち直すのは、結局文章を打ち終わるのに時間がかかるからです。
そのため、正確に打てるようになると、打つのが速くてもタイプミスが多い人とくらべて、結果的に打ち終わるのは速くなります。
また、キーを正確に打てるようになると、タイピング速度の上達も早くなります。
タイプミスが多く、バックスペースを何度も使う状態は、自分もイライラしてしまいしますし、自分だけでなく同席している仲間をイライラしてしまう原因にもなります。
そのため、タイピングは速さより正確性を意識する方が良いです。
別の仕事効率を上げることで取り返す
タイピングをする以外の方法で仕事効率をしっかり上げることで、エンジニアでもタイピングスキルが低いことを十分にカバーできます。
コピペ・テンプレを活用する
特に、コピペ・テンプレを活用しまくるのがおすすめです。
Macの場合、clipyなどのコピペツールを使って、メールアドレスやテンプレート、よく使う定形文をたくさん登録しておきましょう。
タイピングしなくても、すぐに定形分をペーストできる状態にしておくと、タイピングスキルにこだわらず、仕事が非常に速くなります。
ショートカットキーをたくさん使いこなす
頻用するショートカットキーを覚えまくることでも、仕事効率を上げることが可能です。
ここではあまり紹介しませんが、
Windowsの場合、
- ctrl+Z:戻る
- ctrl+C:コピー
- ctrl+V:ペースト
Macの場合、
- ⌘+Z:戻る
- ⌘+C:コピー
- ⌘+V:ペースト
など、頻回に使うものは、最低限使えるように覚えておきましょう。
例えばマウスの右クリックを使わず、意識的にショートカットキーを使うようにして、いずれ無意識に使えるレベルにまでしておくとよいでしょう。
上記以外にも、ショートカットキーはたくさんあります。便利なショートカットキーをたくさん覚えて使える状態にしておくだけで、仕事効率は格段に良くなります。
タイピング練習に時間をかけすぎない
タイピングが苦手で練習することもあると思います。しかし、練習に時間をかけすぎるのはおすすめできません。
例えばタイピングゲームでタイピング練習をする場合ですが、ゲームが楽しくて、ついつい何時間も続けてしまうこともあるかもしれません。
しかし、エンジニアに必要な知識を勉強したり、実際にコードを書いてみるほうが大切です。
ゲームに夢中になりすぎて、何時間ものめり込んでしまう傾向にある人は多いと思います。筆者もその1人です。
タイピングゲームで1日に使う時間の上限を設けたり、アラームをセットしておくなど工夫することをおすすめします。
おすすめのタイピング練習方法
ここから、おすすめのタイピング練習方法について、3つのポイントを解説します。
- ホームポジションを徹底する
- タイピングゲームで練習する
- 1日10分〜30分の練習を継続する。
1つずつ解説します。
ホームポジションを徹底する
ホームポジションが身についていない場合は、まずはホームポジションを常に意識しましょう。
我流のままタイピングの練習を続けると、上達が遅くなるだけでなく、上達の頭打ちがくるのも早くなってしまいます。
我流のタイピングから脱却して、初めはとにかくホームポジションを意識しましょう。最初は苦労するかもしれませんが、ホームポジションになれてくると、そのあとのタイピングの上達速度がグンと早くなります。
キーボードの「F」と「J」に、指先の感覚で分かるような出っ張りがついていることが多いです。
左手の人差し指を「F」、右手の人差し指を「J」に置くのがホームポジションです。
手の位置が少し動いてしまったら、指先の感覚で「F」と「J」に手の位置を戻すクセをつけましょう。
プログラミングでコードを書きながら、ホームポジションやタイピングの正確性を意識することもおすすめです。
タイピングを人差し指と中指でしかやってこなかった人も多いと思います。その場合でも最初のうちは、親指・薬指・小指も使ってタイピングするように意識しましょう。
タイピングゲームで練習する
タイピング練習には、タイピングゲームを使うのがおすすめです。
ゲームなので、続けやすい。ハマってしまうと、ついつい何時間もやってしまうこともあるので、時間を決めて練習するのが良いです。
1日10分〜30分の練習を継続する。
タイピングは一朝一夕では身につきません。できるだけ毎日コツコツ継続して、1日10分〜30分程度練習しましょう。
タイピングゲームで練習する場合は、1日10分〜30分程度なら苦にならないことの方が多いと思います。
もちろん練習時間を多くすれば、その分上達は早くなります。
しかし先ほども言いましたが、毎日何時間も練習することはおすすめできません。
それよりも、エンジニアに必要な知識の学習に時間を使った方がよいです。
プログラミングの学習を進めながら、休憩や気分転換のついでにタイピングの練習をする感覚で継続するのがおすすめです。
無料でできるおすすめタイピングゲーム3選
タイピングが苦手な人でも簡単に練習ができる、おすすめのタイピングゲームを3つ紹介します。
- e-typing
- 寿司打
- 神速の打鍵(タイピン)術師
どれも無料でプレイできますし、会員登録不要ですぐにゲームが始められます。
スキマ時間にタイピング練習するのにおすすめです。
e-typing
タイピングする文字のバラエティが豊富で、ビジネスやスポーツなど、いろんなジャンルの言葉を選択できます。
初心者から上級者まで、幅広く利用されています。
1回に出題される問題数が決まっていて、タイムアタック性になっています。
1回のゲームが終わると、打ち間違えたキーを判定してくれるので、自分の苦手なキーがわかります。そのため、苦手なキーを意識して改善できるようになるのがポイントです。
日本語だけでなく、英語の出題も選べるので、プログラミングで必要な英語を打ち込む練習にも効果的です。いろんなワードでタイピングを練習した人には、e-typingがおすすめです。
寿司打
回転寿司がモチーフになったタイピングゲームです。和風な雰囲気がなんともクセになります。
制限時間内に、食べた(タイピングに成功した)お寿司のお皿の枚数と、食べたお寿司のお皿の値段で、合計金額(スコア)が計算されるシステムになっています。
難易度順に「お手軽」「お勧め」「高級」コースに分かれていますが、
最終的に「高級」コース(制限時間約2分間で1万円分のお寿司を完食)がクリアできるレベルを目指すのがおすすめです。
e-typingとちがって、寿司打は何度もプレイしているとそのうち初見のワードはなくなってきます。
そのため、人によっては飽きてしまうのが早いかもしれません。その点は注意しましょう。
出題されるのは日本語のみですが、寿司打だけでも十分に上達することができます。
神速の打鍵(タイピン)術師
公式Youtube動画 もあります。
2022年にリリースされた、新しいタイピングゲームです。
日本語(単語)、英語(単語)、日本語(文章)が出題されます。
出題された文字を打ち込むと敵を倒せるシステムになっており、タイムアタック形式になっています。
効果音やBGMに音ゲーのような爽快感があり、楽しくてついつい時間を忘れてプレイしてしまいます。
まとめ
今回は、エンジニアのタイピングスキルについて解説しました。
エンジニアには、タイピングスキルは必須というわけではありませんが、タイピングスキルが高いと有利です。
実際に、タイピングが苦手なエンジニアも多くいます。
タイピングに自信がなくても、別の方法でカバーすることは十分可能です。
ただ、最低限のタイピングスキルを身につけておくことは、エンジニアの仕事をする上で大いに役に立ちます。
タイピングの習得だけにこだわらず、スキマ時間や気分転換に練習を続けると良いです。
タイピング練習は、ホームポジションを意識しましょう。自分が好きなタイピングゲームを選んで、楽しみながら身につけていくのが良いでしょう。
タイピングスキルを身につけて、仕事効率を上げていきたい!と思う方は、ぜひ今日からタイピング練習に挑戦してみてください。
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